2009年06月15日

シュールストレミング(Surströmming)は

シュールストレミング(Surströmming)は、主にスウェーデンで食べられている缶詰で、ニシンを塩漬けにして、缶の中で発酵させた漬物の一種である。発音の違いから、シュールストローミング、シュールストロミング、シュルストレミング、スールストロミングなどという言い方もする。その強烈な臭いから、「世界一臭い缶詰」などと評されることもある(ギネス等が公式に認定したものではない)。

スウェーデン語で「シュール(Sur)」は「酸っぱい」を、「ストレミング(strömming)」はバルト海の「ニシン」を意味する。

通常の缶詰ではレトルト殺菌により菌の繁殖・発酵は止まった状態となる。しかしシュールストレミングは春先の産卵期にある最も良い状態のニシンを獲り、樽の中にニシンと塩を交互に重ねて1か月から2か月漬け込んだ後、まだ発酵中のニシンを缶詰にして殺菌しない状態のままフタがされるため、密封後も缶の中では発酵が継続している。解禁日は8月の第3木曜日。製品によっては気温が高いと発酵が進み過ぎてどろどろに溶けてしまうので食べる時期、製品の選択に充分注意する必要がある。尚、殺菌を行わないこの食品は缶詰の定義から外れる為に日本ではJAS法などに基づき缶詰と標記できない。

発酵が続くと生じたガス(二酸化炭素など)によって円筒形だった金属缶は丸く膨らむほどになってしまう。こうした状態の缶はスウェーデン各地のスーパーマーケットでよく見られる。
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開け方は様々あるが缶にぎっしりと詰まっているのではなく、少しはスキマがあるので50°くらいに傾けて缶の上にスキマを作り、そこを開ける。 この方法は決して確実に開くとは言い切れないがこの方法が最も一般的である。

商品によって切り身のままのもの、頭や腸も使っているもの、カズノコが一緒に入っているものなど様々である。

2009年05月30日

姉小路

姉小路(あねこうじ/あねがこうじ/あねのこうじ)とは、上臈御年寄の名。大奥では上臈御年寄にこの名が使われることが多かった。江戸幕府4代将軍徳川家綱時代と、11代将軍徳川家斉時代の上臈御年寄が有名である。

飛鳥井局とともに御台所となる伏見宮貞清親王の息女浅宮顕子に随行して江戸へ下った上臈御年寄。

姉小路(あねがこうじ、文化7年2月12日(1810年3月16日) - 明治13年(1880年)8月9日)は、江戸時代末期の大奥の上臈御年寄。名は勝子。大奥ではいよ(伊与子)と称した。父は橋本実誠。兄に橋本実久、妹に水戸藩老女花野井がいる。12代将軍・家慶時代の大奥の権力者の一人となり、伝説的な悪行や、政敵への陰謀の画策、更には天保の改革の妨害を試みた、などが伝えられており、主として稀代の悪女という評価が伝えられる。11代将軍徳川家斉から12代将軍徳川家慶の治世の間、大奥に君臨し、政権運営にも影響力を及ぼして財政の逼迫などの幕府破綻要素を作ったとされている。和宮の大叔母。

姉小路は、文化元年(1804年)に将軍家継嗣・家慶の御簾中として輿入れした楽宮喬子女王付の小上臈として西ノ丸大奥に入った。家斉の娘・和姫が毛利斉広に輿入れする際に、姉小路は大上臈として和姫に従い毛利家江戸屋敷に入るが、天保元年(1830年)に和姫が死去したため、再び大奥に戻り、天保7年(1836年)に上臈御年寄となる。
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妹で水戸藩老女花野井とともに美女として有名で、一説によれば家慶と閨を共にしたとも言われている。

幕末期の大奥が水戸徳川家を嫌い始めたのは姉小路が嫌い始めたためではないかといわれている。それは大奥の経費が高すぎると斉昭が批判したためと言われている。しかしながら、姉小路は一橋派の諸大名と親しく、水戸家とも連携を取っていたことも留意される。

これは斉昭が謹慎処分となった折にも影響した。当時、斉昭は奥女中三保野と通じて大奥工作をし、その処分の許しを請おうと図ったが、姉小路がこれを聞きとがめて三保野は暇を出されてしまったという。

天保12年(1842年)に姉小路が食していた天ぷらが原因で火事を起こし、本丸を全焼させてしまう。この火事で奥女中が数百人死亡するという大惨事となった。姉小路は広大院付の上臈御年寄・梅渓に罪をなすり付けた。梅渓のその後は知られていない。

家慶の死去後に落飾、勝光院と号して上臈御年寄を引退。大奥から毛利家江戸屋敷に居を移した。引退したとはいえ、政治的発言力は保っていた。

兄・実久の孫娘・和宮を公武合体の一貫として14代将軍・徳川家茂の御台所に迎える政策で、姉小路は和宮の降嫁を橋本家や姪の観行院(和宮の母)に何度も要求したという。姉小路自ら京都に赴き、降嫁を要求した事もあった。

江戸幕府崩壊後は京都の実家に戻った。

明治13年(1880年)に70歳で死去したという。

2009年04月26日

山上の垂訓

山上の垂訓(さんじょうのすいくん)とは、新約聖書内マタイによる福音書第五章から七章にある、イエス・キリストが山上で弟子たちと群集に語った教えのこと。山上の説教とも。

教えの最も有名な部分は、章頭(マタイによる福音書5章3節から10節まで)の「幸福なるかな」と8回繰り返されるところであり、幸福の説教、八福(Beatitudes)と呼ばれている。正教会ではこれに5章12節前半にある「幸いなり、?天には爾等の報い多ければなり。」までを加えて9句の構成とし真福九端(しんぷくきゅうたん)と呼んで、主日の聖体礼儀などに極めて頻繁に歌われる。

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さらに、キリスト教の祈祷文である主の祈りや、「地の塩」、「世の光」、「右の頬を打たれれば、左も向けなさい」、「汝の敵を愛せよ」、「裁くな、裁かれないためである」、「何でも人にしてもらいたいと思うことは、その人にしなさい」(イエスの黄金律)、「狭き門より入れ」といった、キリスト教徒にとって中心的な教義が述べられており、これらは非常に有名である。日本語でも、豚に真珠、砂上の楼閣といった言い回しはここから取られている。

山上の垂訓が行われたとされる場所はよくわかっていない。福音書でイエスが布教を行ったとある、ガリラヤに山はないが、ガリラヤ湖の西には高い丘がいくつかある。現代のキリスト教研究者の何人かは、湖の北端、カペナウム近郊がその場所であると推測している。

その丘の一つは現在、祝福の山(Mount of Beatitudes)と呼ばれ、丘の上には山上の垂訓教会(Church of the Beatitudes)が建てられている。

構造
マタイ 5:1-2 - イエスが悪魔払いにより病人を治したため群集が集まってくる。そこでイエスは山に登り、彼らに教えて言う。
マタイ 5:3-12 - 幸福の説教(「真福九端」もしくは「真福八端」とも)。
マタイ 5:13-16 - 信者を「地の塩」と「世の光」になぞらえる。
マタイ 5:17-48 - 律法、モーゼの十戒への論評。
マタイ 6 - 善行を見せびらかすな。施し、祈り(主への祈り)、断食は隠れてせよ。物のことで悩むな。
マタイ 7:1-5 - 自らを裁かずに人を裁くな。
マタイ 7:6-29 - 聖なるものについて。偽預言者に気を付けなさい。

2009年04月10日

和製ポップス

和製ポップス(わせいポップス)とは、欧米ポップスの影響を契機として日本人が作詞・作曲・歌唱した歌謡曲のジャンルの一つ。

1960年代には和製ポップスと同義語としてジャポップスという呼び名も使われていたが、すぐに使用されなくなった。

戦前から活躍していた服部良一の一連の作品がルーツであるとも云われているが、より直接的には、戦後において戦勝国アメリカの消費文化への憧れの元に流行した「カバーポップス」を消化吸収する過程で生まれた、1961年の坂本九の「上を向いて歩こう」(作詞:永六輔、作曲:中村八大)、1962年のザ・ピーナッツの「ふりむかないで」(作詞:岩谷時子、作曲:宮川泰)前後から始まったと考えるのが一般的である。

その頃の和製ポップスの代表的な歌手は他に、梓みちよ、伊東ゆかり、中尾ミエ、園まり(伊東/中尾/園の3人の総称をスパーク3人娘とする時期もあった)等が挙げられる。

尚、エミー・ジャクソンの涙の太陽が和製ポップス第一号との意見もある。それは、作曲家が日本人である事、歌詞が英語であるにも関わらず日本国内向けに制作された事、洋楽レーベルから発売された事、そして、いままでの歌謡曲からは独立した日本のポップスを作りたいという洋楽部所属のディレクターによって制作されたからである。

1960年代後半から歌謡曲側との交流を深め、多くの作詞家、作曲家が楽曲を提供し、それ以前のカバーポップスに取って代わり、演歌系と並ぶ歌謡曲の2大ジャンルに成長した。

1980年代前半頃から再流行した言葉でもあるが、その範囲は概ねニューミュージック(の一部)とシティ・ポップスと呼ばれる範囲である。

のち1990年頃にJ-POPという呼び名に取って代わられ、現在ではほとんど用いられていない。

ランド ドトラスト ジャム ガザニア マンホー ヒナガ ピンワ サテン ナスダック マクロ フォト ソンロ フラノ ロゴン もせう リアージ トポグ ロフィー ガスタン ぜんだな イコール ミサ全国 ジャンプ ハロー ロスジ ウィジ おおつち リヨン ビスタ ドッグ フォーカス トトカル トギザ ダリ タオル ッドカード ドーピ ダブル ライオ モブログ スノー くしろ エンド スノース バヌアツ ビラリー バスルガ チュリエ テーマソン リンド

2009年03月26日

トレーディングカード

トレーディングカード(trading card)とは、交換(トレード)や収集を意図して、販売もしくは配布されることを前提に作られた鑑賞あるいはゲーム用のカードである。日本ではトレカと略されることが多い。現在では主にビニールコートされた紙に印刷されており、大きさはテレホンカードなど一般的なカード類に近い定型などがある。
チック ぐうわ ラガーマ ヒール 黄砂の時間 ヨル ラジル セルン レイン ピックス フリーク 黄金バッド ランナー ウエポン ハムスライ かいわれ セサミン ガスホ ラスパ ヒップ バレンタ ルナス フェミニ ホガニー オランウー トレイン レッスン キムチ ビーチ サイト リードグ シルバ シフォンケ グッド カプチーノ ヒット フェロ ビーシ 男の街 フリー ミニマム ウンボク りゅうがん オーナー ちりめん ブーケト キレート フレン ドライバー バリュー

通常、ある特定の分野(特定のスポーツ、アニメ、アイドル等)に関して、数十から数百種類のカードが作られ、それらを1シリーズとして1袋に1枚もしくは複数枚封入してパックと呼ばれる形態で発売されている。トレーディングカードの名のように同好の収集家と取り引きされることを前提としているためか、ほとんどの商品はランダムでカードが封入され、簡単には全種類が集められないような工夫がされているのも特徴であり、一般的なセット売りのポストカードなどと決定的に異なるポイントと考えられる。

これらのカードは観賞用として愛好家の間で価値を認められ、また市場流通数を恣意的・あるいは偶然に制限されたカードは特に希少価値を持って、それぞれの分野の愛好家にとって収集ならびに取り引きの対象となる。一般的に希少であったり、カードの題材が人気のあるなどなんらかの付加価値を持ったカードは、他のカードに比べ高いレートで取り引きが行われる。

2009年03月10日

ハンバーストーンとサンタ・ラウラの硝石工場群

ハンバーストーンとサンタ・ラウラの硝石工場群は、チリ北部にある旧硝石精錬所群である。それらは2005年にユネスコの世界遺産に登録されると同時に、危機遺産にも登録された。

ハンバーストーンとサンタ・ラウラは、チリ北部のタラパカ地方、アタカマ砂漠にある町イキケ(Iquique)の東方48 km に位置している。
マルトース テノール ショート セント エピロ フリンジ デネボラ ジャケツ モモアク ラウンド ドナー シニフィ きたひろ パンフォス デポ最新 ライス バラスト ワンレン ジュニ キメラ マスド ギブス スカブラ アーティ マーメイド ミサリー リンガイ マザー メーソン ウショウ ダイス ピンナップ ノック ランボ ノッポ プロフ あめだ スクラム インタ ヒップ スタイル シャベル ミール スポンジ ハティ アイホール リナム ハッスル サタン アフロ

チリのほかの硝石工場群には、チャカブコ(Chacabuco)、マリア・エレナ、ペドロ・デ・バルディビア、プエルマ、アグアス・サンタスなどが含まれる。なかでもチャカブコはピノチェト政権下で強制収容所として使われたという特殊なケースであり、今なお未撤去の地雷が周囲には埋設されたままである。
グイジェルモ・ヴェンデル硝酸塩抽出会社(The Nitrate Extraction Company Guillermo Wendell)は、1872年に当時ペルー領だったサンタ・ラウラに硝石工場群を建てた。同じ年にジェームズ・トマス・ハンバーストーン(James Thomas Humberstone)は、ペルー硝酸塩会社(Peru Nitrate Company)を設立して、ラ・パルマに工場群を建てた。どちらの工場群も急成長し、それぞれの一帯はイギリス様式の洒落た建造物群が並ぶ賑やかな町になった。これらの地域で産出された硝石は、化学肥料の原料として、南北アメリカ大陸のみならず、ヨーロッパ大陸の土壌を肥沃にすることにも貢献した。

ラ・パルマがその地域最大の硝石生産拠点となっていたのに対し、サンタ・ラウラの生産は低調だった。そのため、1902年にはサンタ・ラウラはタマルガル硝酸塩会社(Tamarugal Nitrate Company)の手に渡った。1913年には一時操業停止に追い込まれたが、シャンクス式抽出法(Shanks extraction process)が導入されて生産性が向上すると再開した。

しかし、その経済モデルは世界恐慌の時期にあたる1929年に挫折した。フリッツ・ハーバーが考案し、カール・ボッシュが実用化したアンモニア合成(いわゆるハーバー・ボッシュ法)の発展が化学肥料生産につながったのが原因である。実質的に破産した両工場群は1934年にコサタン社(COSATAN, Compañía Salitrera de Tarapacá y Antofagasta)が買い取った。コサタンは元の設立者の名を記念しラ・パルマを「サンティアゴ・ハンバーストーン事業所」(Oficina Santiago Humberstone)と改称した。コサタンはハンバーストーンの設備を新しいものにし、競争力のある自然硝石の生産を試みた。それは成功し、1940年には最も成功している硝石工場となった。

しかし、その後急速に衰え、コサタン社は1958年に姿を消し、両工場群は1960年に打ち棄てられた。ゴーストタウンとなっていた2つの町は、1970年に国定史跡となって観光客に公開され、2005年には世界遺産に登録された。

ハンバーストーンとサンタ・ラウラの硝石工場群は、そこに集まった労働者たちが独自の共同体文化を築いていたことや、産出された硝石が南北アメリカ大陸やヨーロッパの土壌を肥沃にする上で寄与し、同時にチリにとっての重要な収入源となっていたという歴史的な意義などが評価された。

主として木造であることに由来する建造物群の脆弱性や地震の影響、資材の盗難などを理由として、世界遺産登録と同時に危機遺産にも登録された。


2009年02月22日

星界の紋章

人類が、太陽から0.3光年離れたところに発見した「ユアノン」なる素粒子を利用した恒星間宇宙船を開発し、惑星改造により太陽系外に居住惑星を拡大し始めて何世紀も後のこと…。

ハイド星系・惑星マーティンの政府主席の息子ジント・リンが幼少の頃、彼の故郷は「アーヴによる人類帝国」なる星間帝国の大艦隊によって侵略を受けた。彼の父ロック・リンは降伏と引きかえに貴族の称号を得、そのためジント自身も帝国貴族の一員となる。それから7年後、ハイド伯爵公子となったジントは、皇帝の孫娘ラフィールと運命的な出会いをする。 その時からジントは帝国貴族として生きていく事を決意する。
スキミン ソーター ブロッキ レニア ツーリング ナスカ イジェクト ビッグ カット 管弦楽団 ユース イブ日本 バンコ ゾーニング フルスピ モンテ サクラ キット モメンタム スラング 波間 ヒロポン ハシソウ プレース ジャル めんだ トラベラ パロディ タイプ オーバー ウィグ パキラ そらち ダラー シロッコ バーベナ ダーク フリー スーツ マウス ネクタ ネチズ ヨット バリ デリン ブルーデー フェルト イーブン ブライ にしままい

物語では、アーヴとよばれる遺伝子改造によって生まれた架空の種族によって宇宙の人類世界の大半が支配されている。アーヴはホモ・サピエンスと異なる遺伝的特徴をもつにとどまらず、宇宙空間を旅する船舶、あるいは宇宙に浮かぶ都市や施設など宇宙空間で暮らす事を常とすることでも人類一般と異なる。

このアーヴという種族の設定のみならず、超光速航行を可能にするために別の宇宙である「平面宇宙」を移動する、平面宇宙航法と呼ばれる恒星間航行の設定や、アーヴ語と呼ばれるアーヴ独特の言語体系などの設定も星界シリーズの大きな特徴となっている。

日本神話を世界設定の背景にしていることも特徴的で、例えば八頸竜「ガフトノーシュ」は「八俣大蛇(ヤマタノオロチ)」、金色鴉「ガサルス」は「八咫烏(ヤタガラス)」、皇族「アブリアル」は「天照(アマテラス)」、帝都「ラクファカール」は「高天原(タカマガハラ)」であり、また「帝国(フリューバル)」は星々の集合ということで「御統(ミスマル)」の語形変化とされる。

また、(侵略者でもある)専制国家を従来のようにステロタイプな敵役としては描かず、むしろ「主人公を法の枠さえ超えて厚遇してくれる」ある種の理想国家として美化して描き、厚遇の象徴として高貴な身分のヒロインを主人公に配した最初の作品でもある。

ロック・リンの降伏・叙爵に伴い、ジントはロックの秘書にして育ての親であったティル・コリントと離れ離れになり、ヴォーラーシュ伯国デルクトゥーに送られた。7年後、アーヴ言語文化学院を卒業したジントは帝都ラクファカールにある星界軍の主計修技館(ケンルー・サゾイル)に入学するため巡察艦ゴースロスに乗り込む。彼を迎えに来た翔士修技生ラフィールは、皇帝の孫であった。いろいろあった末に友情を結んだ二人は、突如4ヵ国連合の一つである人類統合体の艦隊の攻撃を受けて脱出(その後ゴースロスは撃沈)。二人を乗せた連絡艇は燃料補給のためフェブダーシュ男爵領へ到着するが、男爵により二人は引き離され、ジントは監禁されてしまう。

星界の紋章II
ジントが監禁されている事を知ったラフィールは男爵の家臣セールナイらと、ジントは共に監禁されていた前男爵スルーフと協力して脱出し合流。追撃してきた男爵を倒した二人は目的地のスファグノーフ侯国へ向かうが、惑星クラスビュールに着陸したときにはすでに人類統合体により星系は占領されていた。地上人に変装した二人を待ち受けていたのは、マルカ率いる、帝国からの独立を夢見る「反帝国クラスビュール戦線」の面々であった。一方、4ヵ国連合の大使から抗議された皇帝ラマージュは連合に対して宣戦布告した…。

星界の紋章III
二人の着陸跡を発見した人類統合体軍は、二人と「戦線」との関連を突き止め、追跡を開始。ルーヌ・ビーガ市警察のエントリュア警部は統合体のカイト憲兵大尉とともに二人を追う。一方、スファグノーフ奪還のために帝国は大艦隊を派遣。スファグノーフ門沖会戦が始まった。あちこちで追跡劇を繰り広げた二人を脱出させるために「戦線」のメンバーは奇想天外な脱出法を提案。二人は無事に救出されたが、そこに待ち受けていたのは……。

そして、3年後……

登場人物
星界シリーズの重要諸設定
星界シリーズにおける宇宙観は、通常の宇宙物サイエンスフィクションとは大きく異なる。一番著しいのは、超光速航法の描写である。通常宇宙空間から「門」を通じて「平面宇宙」という別の宇宙空間を経由して、再び「門」をくぐって通常宇宙空間へと戻るという方式である。もちろんこのような「場所を限定するワープ」というのは、過去のSF作品でもよく見られるものであるが(ワームホール航法など)、星界シリーズの超光速航法で特徴的なのは、別の宇宙空間である「平面宇宙」での描写が詳細である事である(他作品では、ワープの間に経由する別宇宙空間は一瞬のうちに通過してしまい、ほとんど描写されない場合が多い)。「平面宇宙」の通過にはそれなりに時間を要し、そこでの宇宙戦闘艦どうしの戦闘も生じる。また恒星間の移動は全て「平面宇宙」を経由する事から、宇宙地図・星間国家の勢力図は、平面宇宙上の地図で表される。

この世界には、かつては数百を越える国家(恒星系ごとに独立)が存在したようであるが、長年の間に侵略と併合を受け、現在は「アーヴによる人類帝国(フリューバル・グレール・ゴル・バーリ)」、通称「帝国(フリューバル)」を含めて5ヶ国しか存在しない。

帝国は人類宇宙の約半分を支配し、その交易により莫大な富を得、超大規模の星界軍(ラブール)を維持している。と言うよりも、星界軍が帝国の政治、行政の多くを動かしており、事実上帝国の基盤となっている。

形式上は皇帝(スピュネージュ)が帝国全体を統治しているが、その支配は緩やかなものであり、地上世界(ナヘーヌ:有人惑星)では現地人から成る領民政府(セメイ・ソス)が各惑星の統治を行い、帝国に対しては領民政府の代表である領民代表(セーフ・ソス)が、帝国貴族である領主(ファピュート)と各種の交渉を行う(領民政府の統治権は大気圏外には及ばない。従って複数の有人惑星を持つ星系には同数の領民政府がある)。

このように、帝国は地上世界や領民(ソス)に対して直接関与せず、地上世界で起きていることに通常はまったく関心を払わない。領民は、帝国臣民としての自覚や忠誠を期待されてはおらず、帝国の支配に反対することすら禁止されていない。

人類宇宙の残りの半分は、一部は遺伝子操作種族もいるものの、普通の人類からなる「人類統合体」「ハニア連邦」「拡大アルコント共和国」「人民主権星系連合体」が、離合集散しながら統治している。彼らは一般に、アーヴの帝政に嫌悪感を持っており、民主主義国家を標榜している。「4ヵ国連合(ノヴァシチリア条約機構)」という軍事同盟を結んでアーヴによる人類帝国と敵対しているが、各国の帝国に対する態度には温度差がかなりある。

戦いは、帝国以外では最も強大にして敵愾心の強い、人類統合体の大規模な先制攻撃から始まった。帝国は、これに対し断固たる報復で応える所存であった……。

アーヴによる人類帝国
アーヴとは
帝国(フリューバル)の社会構成
アーヴ
法律上は皇族・貴族・士族の総称。つまり地上人でも功績によって士族や貴族に取りたてられればアーヴとして扱われる。ただし、子孫にその爵位(スネー)を継がせたければ、遺伝子操作により生物学的なアーヴとしなければならない。
皇族(ファサンゼール)
「アブリアル」の氏姓と「ネイ」の姓称号(サペーヌ)を持つ八王家(ガ・ラルティエ)に属する者。軍役に就く義務を負い、同世代の皇族の中で最初に帝国元帥(ルエ・スペーヌ)まで昇進できたものが皇太子(キルーギア)になり、同時に他の皇族は予備役編入となる。なお、各王家の長はそれぞれ帝都ラクファカールにある八つの門の一つと、それに(平面宇宙側で)近接する多数の門からなる王国に封じられている。王家の長以外の皇族は、通常どこかの恒星系を領地(リビューヌ)として与えられ、貴族爵位を持つ(たとえばラフィールは子爵である)。なお、皇帝は「アブリアル伯爵」の爵位を持つが、これは帝都ラクファカールの領主、という立場であり、実質上皇帝としての称号である。皇族は、全員が生物学的なアーヴである。
貴族(スィーフ)
原則として、恒星系を領地として持ち、世襲でそれを統治する者で、領主(ファピュート)とほぼ同義である。皇族から分かれた家は「ボース」、帝国成立時からある貴族の家は「アロン」、帝国成立後に貴族となった家は「スューヌ」の姓称号を持つ。爵位は上位より大公爵(ニーフ)・公爵(レークル)・侯爵(レープ)・伯爵(ドリュー)・子爵(ベール)・男爵(リューフ)がある。アーヴの爵位は領地の状態に由来しており(詳細は後述。また例外は大公爵で、根源氏族直系の長を表し、地上世界の状態に由来しない)、それゆえ地球上に存在した爵位のように貴族の階級別栄誉称号ではない。地球上の爵位は元は職名に由来しており、その職が有名無実化する事によって栄誉称号化したものが多いが、アーヴの貴族社会はそのような変遷をまだ経験していないためである(後述する通り軍隊は兵器体系の変遷があり、職名が階級化している)。ただし領地と爵位が密接に関わっている点に関してはヨーロッパの爵位と類似はしている(それゆえヨーロッパでは複数の領地を持つ貴族が複数の爵位を持つ場合もあるが、アーヴにおいては複数の領地を持つがゆえに複数の爵位を持つのは皇帝のみである)。
世襲の貴族の場合、各爵位の叙爵基準は以下の通り。
大公爵
皇族であるアブリアルを除いた根源二八氏族直系の一族の長のみに与えられる。領地の規模は様々であるが、必ず領民が住む地上世界(邦国(アイス)と呼ぶ)を含んでいる。
公爵
侯爵の中で、特に大きな功績があった者が昇格する。生まれの血筋に関係なく、帝国内で誰もが到達可能な最高位である。ただし、実際に到達するのは極めて困難である。
侯爵
領地内に、領民が住む地上世界を持つ。通常、領地内の領民数が1億人を超え、なおかつある程度以上の領地経営の手腕が認められていることが必要。
伯爵
領地内に地上世界を持つが、領地内の領民数は1億人以下か、領地経営の手腕が不十分である場合。
子爵
地上世界を持たず、領地はすべて無人の所領(スコール)。ただし、環境改造すれば居住可能になる惑星を領地に持ち、そうした惑星を開拓して帝国の拡大に貢献する事が期待される。
男爵
領地に地上世界を持たず、また環境改造しても居住可能とできる惑星を持たない。恒星エネルギーを利用した反物質燃料の生産や、無人惑星(小惑星やガス惑星等)から鉱物資源や燃料の水を採掘し、それらを売ることで生計を立てる。
地上世界を持つ場合(大公爵、公爵、侯爵及び伯爵)を「諸侯(ヴォーダ)」と呼ぶ。領主の収入は、無人惑星の鉱物資源採掘権、恒星周辺における反物質燃料(ベーシュ)の生産権を利用した生産物の売却益で、さらに諸侯の場合、他星系との星間交易権の独占による商取引での利益がある。これらの「領地経営による収入」については、帝国から課税される(帝国への納税は貴族の高貴なる義務であり、中世・近世の実際のヨーロッパ貴族が免税特権を持っていたのとは逆である)。
帝国に編入されたばかりの星系や、何らかの理由で領主が空位となった星系は一時的に帝国直轄領=皇帝領となり、新たな領主が決まるまでは代官(トセール)が任ぜられる。そのため、皇帝は上記の「アブリアル伯爵」以外にも、その領地の数だけ男爵から公爵までの爵位を同時に持つ立場になることがある。
貴族自身が長く行方不明の場合(たとえばヴォーラーシュ伯爵など)や、特に諸侯で何らかの事情により地上世界の統治が困難または不可能である場合(たとえば取り決めにより領地内に長期滞在できないハイド伯爵など)にも、領地の近く(通常、軌道城館内)に代官が置かれる。これらの場合の代官は一時的なものではなく、比較的長期にわたり、その任に就くこととなる。
貴族の子弟が爵位を継ぐには、翔士として最低10年(修技館及び翔士修技生を含めると13年)、星界軍へ奉職することが義務づけられている。また、領地を持っている場合、星界軍に所属している間は無給である(ただし何らかの事情で収入がない場合は、星界軍から年金が支給される)。
数は少ないが、領地を持たない貴族も存在する。本来は領地を持つ世襲の貴族であるが、敵国の侵略等により領地を奪われた貴族(ジントも一時的にこの立場になった)と、皇族から離籍した公子(皇帝にならなかった皇族や王族の子女)、領地を持つ貴族の傍流で『公子』という爵位のみ継承する貴族、一代限りの貴族(星界軍や帝国政府で特に高い地位に達した国民、官僚などで、称号には『帝国(ルエ)?』の後に公爵以下の爵位がつく)がある。
また、上記の一代限りの貴族が領地を賜って世襲の貴族になる場合もある。例を挙げると、星界軍の翔士は、各兵科(一部を除く)の最高位である星界軍元帥になると叙爵される(フェブダーシュ男爵・クロワールの祖母は一領民であったが、従士から翔士、さらに技術元帥・艦政本部長官に出世、所領を賜り正式の男爵となった)。
星界軍の翔士以外にも、官僚が功績を上げて貴族となる場合もある。ただし多くは一代限りの貴族であり、世襲の貴族となる場合は少ない。宰相まで勤めてもせいぜい男爵、特筆すべき功績をあげても子爵が精一杯で、条件は厳しい。国民ですらなかった地上人が一足飛びに貴族、しかも伯爵となったロック・リンは、例外中の例外である(帝国編入と引き換えに皇太子ドゥサーニュに自らが貴族となることを認めさせた)。
上記の叙爵基準から、男爵から子爵への昇格は、かなり困難であると考えられる。男爵は、自領にどのような投資をしても有人惑星を持つことが不可能であるため、子爵以上に昇格するには何らかの大きな功績を挙げ、少なくとも有人惑星が持てる別星系の領主となることが必要である。子爵以上であれば、自領への投資(惑星改造、移民募集、邦国への経済的援助など)により、公爵までの上位昇格を狙うことができる。
なお、貴族籍を捨てることもできる。すべての貴族特権を失い、領地は帝国へ返上となる。
諸侯は約1600家で、家族を足しても2万人足らず。貴族全体では20万人ほどである。
士族(リューク)
皇族、貴族以外のアーヴ。一等?五等の5階級から成る「勲爵士」と呼ばれる身分を持つ。星界軍での位階との対比の目安は、以下の通り。
一等勲爵士(ラローシュ)
艦長称号(サレラジュ)を受けている者。
二等勲爵士(キゼー)
十翔長と、副百翔長以上で艦長称号を受けていない者。
三等勲爵士(ルフール)
後衛翔士と前衛翔士。
四等勲爵士(エナーヴ)
列翼翔士。従士からたたき上げた軍士が最先任従士長から列翼翔士に昇進したら、この位置となる。
五等勲爵士(リヘール)
士族として生まれ、成人したがまだ翔士になっていない者(翔士修技生を含む)。
提督など、より高い位階に達した場合は、一代限りの貴族爵位を持つ場合がある(上記)。
また、星界軍に入らずとも、官僚としての功績によって国民から士族になる場合もある(貴族にまで昇進するケースもあるのは上記の通り)。ラフィールを保護した『紋章』の反帝国クラスビュール戦線のメンバーのように、領民からいきなり士族になったケースもあるが、これは「アヴリアルが約束を守らないのは許されない(ラフィールは彼らに対して宇宙船を貸与してもらえるよう、皇帝陛下に願い出ると約束したが、宇宙船の貸与は士族以上の身分の者にしか認められていなかった)」・「領民ですら無かった地上人からいきなり貴族になった前例もある」として認められた特例であり、その後同様のケースが生じたかは、現時点では不明である。
帝国成立時からある士族の家は「ウェフ」、帝国成立後に士族となった家は「ボルジュ」の姓称号を持つ。なお、領地を持たないため、帝国から課税されることはない。約2500万人ほど。
地上人
国民(レーフ)
星界軍従士や貴族の家臣などとして働く者。ただし、上記の通り功績次第では栄達も可能。官僚になるアーヴが少ないこともあり、歴代の帝国宰相は地上出身者が多い。領地を持たないので、帝国から課税されることはない。約10億人。
領民(ソス)
地上世界(ナヘーヌ:有人惑星)で生活する者。領民政府(ソメイ・ソス)の統治下にあり、大気圏から出ない限りは完全な自治権を持つ。課税に関しては領民政府が課すものであり、帝国は関与していない。星系内のみを航行する非武装の宇宙船であれば、領主の許可があれば保有できる。約9000億人。平面宇宙航法の確立前に亜光速宇宙船を使った移民の時代がかなり長期間に渡ったため、その文化や社会は実に多様である。また、アーヴに対する見解や立場も様々である。アーヴから遺伝子調整の情報を提供された領民政府も存在するが、アーヴの特色である空識覚器官(フローシュ)だけは禁止されており、空識覚器官を持つ領民は国民にすらなることはできない。

2009年02月06日

闇の土鬼

臣団と徳川忠長などの実在した人物なども登場し、それぞれの思惑が入り混じる中で話が展開していく。 短期連載であったが完成度は高く、同著者の一般的で著名な『三国志』、『鉄人28号』等に比べ知名度はないが横山作品の愛読者の中では隠れた傑作として評価も高い。 横山作品の忍者ものでは忍術を多々用いる忍術合戦の忍者活劇とした物があるがそういった作風ではなく、忍(暗殺集団)の使う秘された裏の武芸としての側面が強く出され、『仮面の忍者赤影』、や『伊賀の影丸』とは異なる趣向で描かれている。 同著者にこの作品以前に描かれた『暗殺道場』があるが、『闇の土鬼』のプロット版というべき作品であり横山自身が『暗殺道場』をモチーフにして再構成したとコメントしている。
スイート ビジブル 神の蔵 梅最適 ノマド 天空の城 ほない スポー メセナ ノーブル ルピア レシピ ビーエル ナビサド インテーク オーバー ベックス イッシュー ムラグ おのいして ガーベラ バターケ ピッチ リアフレ デルレイ ソシオ ひるぜん ストロ ビジョナリー ミブーツ デポジット フレッ シンフ マザー ウルク たつごう キヨス モルツ トゼブラ シェルタ マホメ ふたみ せっさ マヌカン レクチン クロヨン プラグ ナッシ トーチ リョウ

主人公の土鬼が用いる武器は主に、七つの短い棍が鎖でつながれ、節をのばせば自由自在に屈曲し、節を縮めれば一本の長い棍になる七節棍である。

あらすじ
かつて徳川家康が密かに結成した恐るべき暗殺部隊があった。彼らの名は「血風党」。 それは暗殺や撹乱等で決して表に出る事はない歴史の裏側で徳川の世を作り上げた欠かせない影の功労者であったが、戦国の世が終わり、三代将軍家光の時代には活躍の場を失い、いつしか自らの快楽の為に殺人を繰り返す殺人集団に成り下がっていた。

その様に嫌気が差して、血風党を脱党した大谷主水は、逃亡の旅を続ける途中、実の親に間引きされかけていた生後間もない赤ん坊を助ける事になる。一晩生き埋めにされ、クワで右目をつぶされても生きている人間離れした生命力を持つこの赤子に彼は「土鬼(どき)」と名づけ、自分の子として育てる事にする。

十数年後、成長した土鬼は、狂犬に襲われている子供を助ける為に、密かに訓練させられていた裏の武芸を使ってしまい、それが元となり血風党の追っ手に発見された大谷主水は殺されてしまう。

土鬼は育ての父の恩に報いるために、血風党の長・無明斎(むみょうさい)を倒す事を心に誓い、ひとり旅立つのであった。

ようやく血風党との戦いの場を掴み、無明斎を眼前にしながらも、謎の持病(片腕の不定期な麻痺)により殺される寸前だった土鬼を救ったのは意外にも無明斎だった。実は直前に来た早馬の急使により、幕府がもはや無用の長物となった血風党を、柳生一門に始末させることが分かったからだ。

滅びの宿命を悟った無明斎は土鬼を許し、自分達が立てこもる血風城へ後から来るように伝える。血風城がある山は、険しい山道と、一族最強の「四天王」が道を固めることにより、不落の要塞と化していた。その四天王を倒し城まで辿り着く事ができれば血風党の武芸を、敵対しつつもを元々才能を認めていた土鬼へ伝承しようと考えた。血風党は滅びても無明斎が研鑽し完成した武芸そのものは後世へ伝えたかったのだ。

かくて約束を果たすべく城へ向かう土鬼、血風党討伐の命を受け無明斎を狙う柳生十兵衛と柳生一門、自らの存在を賭け迎え撃つ血風党、そして土鬼を待つ無明斎。

それぞれの思惑を胸に、最後の戦いが始まろうとしていた…

登場人物
土鬼
本作の主人公。貧しい農民の子で、生まれてすぐに間引かれそうになったところを大谷主水に引き取られて、血風党が使う裏の武芸を仕込まれる。親が土鬼を殺そうとした際にふるったクワがあたったために右目は失明しており、またその時の後遺症か時々左腕が動かなくなる。
大谷主水
血風党の脱党者。土鬼の育ての親。
稲妻
土鬼が飼っている鷹。
徳川忠長
三代将軍・徳川家光の弟。駿河大納言。
宮本武蔵
六十いくたびかの決闘で一度もやぶれたことのないという武芸者。
松平伊豆守
家光の側近。老中。
柳生十兵衛
隻眼の剣士。柳生新陰流の使い手。
霧兵衛
月鬼
火鬼
水鬼
伊賀者。幕府の隠密。
無明斎
血風党の長。
岸部左門
小源太
鉄牛
才蔵
血風党最強の四天王。

登場する武器
物語には土鬼の使用する七節棍を初めとする奇怪な武器が登場する。血風党は刀も使うが、本来暗殺集団であったため、暗殺向けの武器を得意としたためと思われる。武器の中には、実在したものもあるが、横山が創案したものが多いと見られている。以下に主な武器名と用途を記す。

輪(りん):輪投げのような形をした円形の刃物。回転させながら敵に投げつける。アフリカに類似物有り。
梅た(ばいた):毒の爪の付いた金物を長い細綱で投げつけ、敵を殺傷する。金具の形が梅の花に似ている。
飛抓(ひこ):三本の金属の強力なカギ爪を長い細綱で投げつけ、敵を殺傷する。熊の爪より威力がある。
爪(つめ):手にはめて三本の金属の強力な爪で敵を攻撃する。形状は手甲鉤と同じである。
銀線(ぎんせん):髪のような細い鉄線。投げつけて相手を切る。複数張り巡らして敵の動きを封じることも出来る。
銀網(ぎんもう):髪のような細い鉄線の網。敵を捕らえる。
双條鞭(そうじょうべん):両手で1本ずつ鞭を使う。鞭に無数の突起のついた物もある。
多條鞭(たじょうべん):一つの鞭が、1本と4本に自在に変化する。

2009年01月22日

国際運河(スエズ運河、パナマ運河、キール運河など

「国際化領域」(les zones internationalisées)とは、国際的地位を与えられ、国際的管理の下におかれている領域をいう。古くからは国際河川(ライン川、ムーズ川など)、国際運河(スエズ運河、パナマ運河、キール運河など)があるが、ここでは、その特徴が最も現れている、南極、深海底、宇宙を扱う。これら三つは全て、非軍事化(非核化)、平和的利用の原則、全人類の利益の追求、という特徴を有する。

南極(Antarctica)は、現在、1959年の「南極条約」によって規律されている。2008年6月現在、当初、南極地域における領土権を主張していた国(イギリス、ニュージーランド、フランス、ノルウェー、オーストラリア、チリ、アルゼンチンの7ヶ国; 「クレイマント」)も含めて、締約国数は46ヶ国である。その第一の目的は、「南極地域は、平和的利用のみに利用する」(1条)にある。南極地域における軍事基地や軍事演習は禁止される。また、同条約は、科学的調査の自由(2条)とそれについての国際的協力(3条)を規定する。そして、いかなる国による領土権・請求権の凍結が定められている(4条)。また、南極地域は、「非核化」されており、核爆発と放射性廃棄物の処分は禁止される(5条)。南極地域の管理に関して、国際組織が存在するわけではないが、これを国際的に管理する制度として、「南極条約協議国会議」(Antarctic Treaty Consultative Meetings; ATCMs)が置かれ、それは「勧告」を行う(9条)。また査察制度も置かれており、締約国は、この条約の遵守を確保するために、協議国会議に出席できる「監視員」(observers)を指名する権利を有する(7条)。また、近年、ますます重要になっているのが、南極地域における「生物資源の保護」(9条(f))である。第四回協議国会議の結果を経て、1980年に「南極の海洋生物資源の保存に関する条約」が成立した。また、1991年には「環境保護に関する南極議定書」が成立した。

「南極条約体制」が「客観的制度」(objective régime)として、条約の第三国も拘束するという主張がしばしばなされる。その根拠は、「南極条約」の「この機構は国連加盟国でない国が、国際の平和及び安全の維持に必要な限り、これらの原則に従って行動することを確保しなければならない」(5条1項)、「南極の海洋生物資源の保存に関する条約」22条および「環境保護に関する南極議定書」13条2項の、「各締約国は、いかなる者もこの議定書に反する活動を行わないようにするため、国際連合憲章に従った適当な努力をする」という規定にあると考えられる。これについては学説上争いがあり、仮に南極条約締約国が南極地域における排他的管轄権を有しているとしても、条約の第三国に対する効力は、いわゆる「第三国効力」ではなく、合法的に創設された法的状況を尊重する一般的義務があるにすぎないとする見解もある[8]。

深海底は、国連海洋法条約133条から191条で規定されており、国家管轄権の外にあり、「人類の共同遺産」(Common Heritage of Mankind)制度が適用される地域である。すなわち、「深海底及びその資源は、人類の共同遺産」(136条)であり、「いずれの国も深海底又はその資源のいかなる部分についても主権又は主権的権利を主張又は行使してはならず」(137条)、深海底における活動は「人類全体の利益のために行う」(140条)。また、「深海底は…全ての国による専ら平和的目的のための利用に開放する」(141条)とする。国際管理のための制度的メカニズムとしては、「深海底機構」(The Authority)が置かれる。「機構」は、総会、理事会、事務局を有し、「決定」(decisions)を下すことができる。総会は三分の二の多数決で「決定」を行うことができる(159条)と当初されていたが、しかし、1994年の「第十一部実施協定」で、「原則として、機構の意思決定は、コンセンサス方式によって行うべきである」(3節2項)と規定され、かつ理事会は、運営、予算、財政に関するあらゆる事項についての決定を妨げることができるようになっている(4項)。
ピンク バター 天使ノタ マルチ 華の段 メロン カーリング ゲットー バイオガス ハンカチ ハンドマ チューリン バナナ レパシー サープラ ロザリ キンリー ウエス シェリフ アンソ チェロ さらくやし ピーエル ギング モノキ トリポ ラップカ ハイデ 枸橘 高麗人参 リベラル ワイル ブレーキ ちょうせき トレーダー カモミー アージュ リム いっきく おのえ フィナーレ ゴニウム ノギス ソフト スポイル マベパール ラクトース きわの マフィン ングイン

宇宙は、1966年の「宇宙条約」(「月その他の天体を含む宇宙空間の探査及び利用における国家活動を律する原則に関する条約」)を宇宙基本法とする法体系の下にある(「宇宙法」を参照)。まず、その1条は、「月その他の天体を含む宇宙空間の探査及び利用は、全ての国の利益のために…全人類に認められる活動分野である」とし、「国際法に従って自由に探査し及び利用することができる」とする。2条では、いかなる国によっても領有権の主張は禁止され、4条では、大量破壊兵器の打ち上げを禁止し、宇宙は専ら平和的目的のために利用されるものとする、と規定する。また、この宇宙基本法を基礎として、「宇宙救助返還協定」、「宇宙損害責任条約」、「宇宙物体登録条約」、「月協定」が成立している。「月協定」11条によれば、「月及びその天然資源は、人類の共同遺産である」とされている。また、同条約7条で、月環境の保全が定められていることも、注目に値する。これにより、「環境」という概念が、宇宙空間まで拡張されたことを意味する。また、1963年の「部分的核実験禁止条約」により、宇宙空間も「非核化」されている。国家責任制度については、無過失責任が採用されている(前記「宇宙損害賠償責任条約」2条)。宇宙空間の国際的管理の制度に関しては、国連の下につくられた「宇宙空間平和利用委員会」が活動している。衛星など技術的な側面については「国際電気通信連合」にゆだねられている。

2009年01月15日

白痴 (小説)

ワンス ボデオ モンクレ シガト ドレア パーコレ スタート メジャー ピーエイ ソフトダ ロッド たむぽえ フレム パンジー 羅生門 ブリスベ 便利に イチゴ ストッ ニット えいか ハンド ジース カーネリ ドラー あいら パンゲア オブラ ジンサ スカジー ドルペッグ うたまくら えいこう モルディブ たいゆう ニオブ 美女と野獣 ドーマ トップ トパイ ダウンベ ナビルポ ナトリ ろぎょ オーニソム 雪舞い マルチ タイトルラ トリ キャメ

『白痴』(はくち、Идиот)はドストエフスキーの長編小説。1868年発表。『カラマーゾフの兄弟』、『罪と罰』、『悪霊』、『未成年』と並び、ドストエフスキー五大長編の一つに数えられ、作者の代表作でもある。

レフ・トルストイはこの小説について、「これはダイヤモンドだ。その値打ちを知っているものにとっては何千というダイヤモンドに匹敵する」 と言ったとされる。

題名の『白痴』には2つの意味がある。主人公ムイシュキン公爵が文字どおりの知能が著しく劣っているというもの(現代ではこの意味での「白痴」は差別的意味に捉えられている)と、「世間知らずのおばかさん」という意味である。しかし、作者はどちらの意味においても否定的に描いていない。白痴であるムイシュキン公爵は、誰からも好かれる文句なしの善人として作者は描いた。

作者は文句なしの善人である主人公ムイシュキン公爵を造型することにより、そんな人物が当時のロシア社会に現れたとしたら、いかに周囲に波乱を巻き起こして結末に至るかを描こうとしたという。

若い公爵レフ・ムイシュキンは幼時から重度のてんかん症状によりスイスで療養していたが、成人して軽快したためロシアへ戻ることになった。ペテルブルクへの車中でムイシュキンは暗い情熱を秘めた男ロゴージンと知り合いになる。

ムイシュキンの両親は既にこの世になく、彼が公爵家の最後の跡取りであったため、遠縁にあたるエパンチン将軍夫人を頼る。ムイシュキンは純真無垢な人柄だが、あまりの世間知らずのためエパンチン家の人々からは白痴と陰口をたたかれる。ここで彼は将軍の秘書ガーニャが結婚を望んでいる謎めいた美女ナスターシャのことを知る。彼女には身持ちが悪いとの悪評がついて回っていたが、実はロゴージンも含め多くの男たちから求婚される魅力的な女でもあった。

ムイシュキンも彼女と会って自分と共通する部分を感じ、ついに自らも求婚する。ところが彼女は最初にムイシュキンの善良さに気づきながらも、ロゴージンのもとに走る。こうして2人はライバルとなり、ロゴージンはムイシュキンを殺そうと企てるが、すんでのところでムイシュキンが発作を起こして人に気付かれ、失敗する。

そのうちに将軍の娘アグラーヤもムイシュキンに思いを寄せる。ロゴージンを選びながらも、陰ながらムイシュキンを愛していたナスターシャは、ムイシュキンに幸せになって欲しいと思い、アグラーヤに手紙で結婚を勧める。そのうちアグラーヤとムイシュキンは相思相愛になる。

しかし、アグラーヤは例の手紙のことから、ナスターシャがまだムイシュキンを好きであり、ムイシュキンもナスターシャを忘れていないのではないかと嫉妬する。そのうち遠くへ行っていたナスターシャとロゴージンが戻ってくる。アグラーヤはナスターシャとムイシュキンの関係をはっきりさせようとおもむくものの、かえってナスターシャとムイシュキンを結びつけることになる。

ムイシュキンとナスターシャは結婚することになる。しかし、ムイシュキンとの結婚当日になって彼女はまたロゴージンと逃げ出す。ムイシュキンが駆け付けたとき、彼女は既にロゴージンに殺されていた。ムイシュキンとロゴージンはかつて同じ人間を愛したものとして、ナスターシャの死体の前で生活することを決める。ところが庭師に家に入るところを目撃されており、その生活は一夜で終わる。発見されたとき、ムイシュキンの症状は元の白痴に戻っており、療養の日々を送ることになる。裁判の結果、ロゴージンはシベリア徒刑となった。アグラーヤは自棄になって望まぬ結婚を急ぐところで物語は終わる。

ドストエフスキーが“白痴”を著した動機は彼が“前向きで善良な男”という人物像を描きたい願望に由来し、この男はキリストをモデルにしたと思われる。また、ドストエフスキーはムイシュキンをサンクトペテルブルク社会に導入することにより、当時のロシア社会とこの孤立で純真な男でコントラストを成し、これを彼とロゴージンの対立、かかわり合いによってさらに強調している。実に、ムイシュキンとロゴージンは物語の手始めからムイシュキンは光、ロゴージンは闇というふうに対照している。例えば、二人が列車の中で最初に記述されたとき、ムイシュキンは明るい髪と青い目、ロゴージンは“暗い容貌”と描写されている。また、ロゴージンの家の窓は鉄格子に覆われ、家の中は闇に埋れている。このように、彼は闇を具現しているだけでなく、周囲を闇に囲まれている。まさに正反対の二人である。もしムイシュキンをキリストと見るなら、ロゴージンが悪魔であることが簡単に想像できる。ロゴージン(Rogozhin)のrogはロシア語で角を意味し、前述した主張にさらに真実味を加えているが、彼の名前と最も関連性があるのはrogozha(雑種、私生児)で、彼の卑しい出身をほのめかしているかもしれない。ここからロゴージンがムイシュキンの過剰な博愛に対して、私生児を輩出する父性の不道徳を見出したとも取れる。

彼らのこうした性格の違いにもかかわらず、二人ともナスターシャを追い求める。善も悪も(そしてガーニャが体現するその中間も)同じものを欲し戦う。愛そのものがさまざまな動機によって、さまざまな形であらわされている。虚栄に満ちたガーニャは、持参金によって彼自身が不足と感じていた個性をスパークさせるためにナスターシャに結婚を求める。ロゴージンは自身の深い情熱のためにナスターシャを愛し、その情熱が最終的に彼に彼女を殺させてしまう。ムイシュキンは、しかしながら、彼女に対する憐憫の情、キリスト教的な愛のために彼女を愛し、ナスターシャに対するこの愛は彼がアグラーヤに対して持っていたロマンティックな愛をさえうち負かしてしまう。ロゴージンとロシア上流階級社会には類似点が一つ存在する。その物質主義の社会はムイシュキンが体現する徳を賛美し、自身が“善”だと装うが、ムイシュキンを受け入れることはできない。一方、ロゴージンはナスターシャを心から愛するが、最後には彼女を殺す。ナスターシャの美しさと当初の無垢さはトーツキイを引き付け、彼の愛人にされ、半狂気状態に陥ったように、彼女自身もそのような邪悪な社会によって崩壊した存在である。

映画等
この作品は多数舞台化・映画化されている。映画には次のような作品がある。

1946年のジョルジュ・ランパン監督によるフランス映画。
1951年の黒澤明監督による日本映画→白痴 (1951年の映画) 参照。
1958年のイワン・プィリエフ監督によるソ連映画。